萬狂言の秋公演を拝見いたしました。
袷の着物がちょうど良い気温となり、週末としては久々の雨の心配がない日で、いそいそと出かけましたよ(^^)
「樋の酒」は鉄板の面白さ。野村萬さまの太郎冠者が主人に叱られてもまだなお酒を飲もうとするシチュエーションは幾度となく拝見してきた場面ですが今回もまたイタズラっ子ぽい笑顔にやられましたわ〜(*´▽`*)
大蔵流との異流共演「茶壷」。流儀が異なるとかなりの難しさがあると万蔵さんが解説でおっしゃっていましたが、観ている方には全くその困難さがわからないほど自然な掛け合いでした。
一方で、二人の男が同じ内容を語りながら一緒に舞う型にははっきりわかる相違があり、そこは流儀の違いなのでしょうね。でも、舞が違っていることでかえって面白く感じました。
河野佑紀さんの「奈須与市語」はお披きでした。
御本人はさぞや…ですが、観ているこちらも手に汗握る緊張、すっかり母の気分に^^; ともかく最後まで無事に勤められて安心いたしました。
とても良い経験になったと思いますので、今後のご活躍を期待してます^^*
「釣針」は、文楽にもこの狂言が基になって作られた「釣女」という演目があります。
主人の妻を釣ったら美女だったので、太郎冠者も負けじと妻を釣るのだがそれが醜女だった、という筋はあらかた同じなのですが、狂言では美女の方は観客に顔を見せないんですね(文楽では美女の顔を見せます。歌舞伎ではどうなの?)。
美女の狂言面って無いのかしらん?でも、醜女の演技を通じて、あっちは美女なんだって思わせるのはさすがです。
同行の友人はこの日の午前に行われたファミリー狂言会も観て、チビッコたちに混じって狂言たいそうにも挑戦してきたそうで、とても楽しかったと言っていたので、次は挑戦してみようかな!
セルリアンタワー能楽堂のバックステージツアーに参加してきました。
ナビゲーターはシテ方観世流の鵜澤光さんとワキ方下掛宝生流の大日方寛さんです。
大日方さんと光さんに舞台や小道具のことなどいろいろ解説いただき、シテ方とワキ方の所作を舞台上で実際に行っていただいたり、また、全員が白足袋を履いて舞台裏や舞台上を自由に歩き回り、摺り足をしてみたり足拍子を踏んでみたり揚幕を上げてみたりいろんな隙間から客席を覗いてみたり、自由な雰囲気でのんびり拝見できてとても楽しかったです♪
全員が白足袋を履いて舞台上へ。
切戸口から舞台を見るとこんな感じ。頭を低く下げ、左足から上がります。
シテ方とワキ方の視点で舞台上の所作などについて解説していただきました。
身分の高い人が頭を下げずに入場するために作られた「貴人口」。開いているところを初めて見ました!
地謡の役割(位置)では「地頭」が知られていますが、「カドミセ」(前列の左端)、「下駄箱」(後列の右端)など聞いたことがない業界用語(?)についても教えていただきました。 カドミセは地謡全体の位置を決める、扇の所作を開始する役割の人。下駄箱はお囃子に強い人が勤めると良いとされるそうです。
ワキの定位置。まっすぐ前を見ると脇正面席の観客の頭の位置より少し上が見える。つまり観客の顔が見えるということは顔が少し下を向いていて姿勢が悪いということ。
お道具についての解説。蔓桶も高さを変えられたり、座面が回るものもあるそうです。
蔓桶に腰掛ける光さん。
揚幕を裏から見たところ。
揚幕を上げるにも技術が要ります。
棒の先に幕を巻き付けて高さを調節したりします。
シテの気分を味わってみます。
立つ位置も大事。あまり前過ぎると揚幕が演者に被ってしまいます。
揚幕をあげてみます。
お囃子方の気分になって入場してみます。
物見窓。鏡の間から舞台や客席の様子を見ることができる窓。
鏡の間。シテは一番先に装束をつけ出番が来るまでここに座って精神統一。能ではシテが一番偉いので、どんなに先輩でもここに来てシテに御挨拶しなければなりません。シテとしてここに座っている時が最も皆に優しくされる瞬間だそうです(笑)
装束の間。
橋掛かりを進んでみます。
舞台上から見た橋掛かりと脇正面席。
舞台上から見た脇正面席と中正面席。
舞台上から見た橋掛かりと松。
舞台上から見た脇正面席。
舞台上から見た正面席。
舞台上から見た切戸口。
切戸口から出る時はこんな感じ。
鏡板。なかなかモダンなデザインの老松です。
道成寺の鐘吊りで使う滑車。セルリアンタワー能楽堂ではまだ公演での使用実績がないようです。
道成寺の鐘の綱をかける輪。
金融系システムエンジニアちゅりぞうが主に趣味の伝統芸能やその他もろもろについて気ままに綴るゆるゆるブログです。