GW前半。浅草寺庭園の混み具合を確認してきました

期間限定の浅草寺境内の名勝伝法院庭園公開ですが、今日散歩がてら入ってみたら、GWでお天気にも関わらず、全く混雑していませんでした(本当に穴場。笑) 無料のお茶サービスがある休憩所も余裕でベンチに座れましたし、一番の人気撮影スポットも待たずに撮影できました。回遊式庭園になっていて歩いてお庭を楽しめるんですが、ご年配でものんびりペースで散歩できる人の流れ。外の騒音も入ってこなくて静かですよ。 ゴールデンウィーク後半もお天気になりそうなので、浅草にお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ!

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ここからの風景が一番の人気です。
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休憩スペース。無料のお茶サービスがあります。
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一番の撮影スポット。五重塔と池に映る逆さ五重塔を撮影できます。

二重太鼓アレンジ

二重太鼓の結び方を復習したくて着付け教室に袋帯を持って行ったのですが、京袋帯だったため長さが足りなかった・・Oh,No!京袋帯が短いということも知らなかった無知な私・・(-_-;)
すると、先生が短い帯でもOKの二重太鼓に似た結び方を教えてくれました。お太鼓作るときに下の部分を折り返さないで二重の輪の中に手先を通すやり方です。昔の袋帯は短かったりするらしいので、それを結ぶときにも応用できそうですよ。
結び方の名前もあるらしいんですが、先生も忘れちゃったようで・・。ネットで調べてもわからなかった。あまりポピュラーじゃないのかしらん。どなたかご存知ですか?

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能を観るときの雑音について考えてみた

演劇でもコンサートでも映画でも何でもそうですが、周りに迷惑をかけるような音を立てないというのは、誰もが知っている最低限のマナーです。
とりわけお能の場合は静粛に観ることが肝要で、他のパフォーマンス以上の静寂が要求されます。
私はお能を観る時は只一つの小さな音も立てないようにと心がけていますが、気をつけていてもなかなか難しいですし、ましてや、音に対する許容範囲は人によって様々に違うもの。能楽堂の見所からはいろんな音が聞こえてきますよ。

<携帯電話の着信音>
電源をお切り下さいと必ずアナウンスされているにも関わらず、依然として切らない人は多いです。

<携帯電話の着信バイブ>
バイブの音でも結構気になるものです。

<携帯電話での通話>
大音量で着信があったうえ、部屋を出ずにそのまま通話を始めた強者が!

<携帯電話をパカパカ開け閉め>
メールを確認しているようです。今、必要なの?

<時計のアラーム>
ほぼ時報なので、1時間に一度我慢すればいいのだけど・・。

<いびき>
寝るのはしょうがないけど、下を向いて寝ればいびきは出ないんじゃ?

<寝言>
まだ聞いたことはないけど、いびきが出るなら、つい寝言が出ちゃうことはありそう。

<せき、くしゃみ、咳払い、しゃっくり、鼻水、など>
生理現象はしょうがないので我慢します。でも、できるだけ小さい音でお願いしますよ。

<謡本をめくる>
そんなに音立てなくてもちゃんとめくれますから。指が乾燥しているなら指サックがおすすめ。

<コピーした紙をめくる>
謡曲集や資料をコピーして持参の人。たいていA3サイズなのでページを入れ替える時の音が謡本以上。

<おしゃべり>
おばさま方が師匠家の噂話してたりします。面白いけど、休憩時間にね。

<独り言>
何か感想でもつぶやいているのでしょうか。アンケートに書いてください。

<一緒に謡う>
気持ちはわかりますよ。でも、アナタの謡を聴きに来たわけじゃない。

<リズムを取る>
ノリノリですね!でもロックコンサートじゃありませんから~。

<かけ声>
さすがに大向こうさんはいませんが、ア、萬斎さま♡みたいな声はたまに聞こえます。

<変なタイミングで拍手>
そもそも最後に拍手するタイミングですら結構気を遣います。

<プログラムやチラシの束を落とす>
だいたい睡魔に襲われている人です。

<アメの袋や包み紙を開く>
静かな場面の時に限って開く人が多いのは、観る方も緊張してノドが乾くからでしょうか。

<紙袋やビニール袋から何かを取り出す>
「能楽堂では布袋を!」キャンペーンを展開したい。

<カバンの中をごそごそ探る>
私の母もそうですが、何度も何度もモノ探ししちゃう人いますよね。いったい何探してるの?

<鈴>
カバンや財布につけている人が多いですね。可愛い音ですが結構響きますから気をつけましょう。

☆☆☆
いろんな音がありますね!周りの迷惑はもちろん、演者さんの気が散っては困りますから、皆で気をつけることにいたしましょう!

観世能楽堂「花影会」

観世能楽堂で「花影会」を観て参りました。

<演目>
能「采女」
狂言「成上り」
能「正尊」
他、仕舞三番

「正尊」【ざっくりあらすじ】
頼朝の命を受けて義経を討ちに行った土佐坊正尊だが、陰謀がばれそうになり義経&弁慶の前で起請文を書いて読みあげ、そんなつもりないよ~んと弁解する。その夜、シメシメばれなかったゾと思いこんでた正尊は夜討ちを決行するが、しっかりばれていて義経側に迎え討たれ縛り上げられ連れて行かれちゃった。
ーーー
起請文(きしょうもん)とは、人との約束を破らないことを神仏に誓う文書のことです。正尊は身の潔白を示すために「討ちに来たわけじゃないことを神々に誓う。もし破ったら地獄に落ちてもやむなし」という契約書を書いたわけです。

「正尊」は1時間ほどの短い能ですが、見どころがたくさんある作品です。そのうちの1つが起請文の読み上げです。「正尊」の起請文を読む部分は、「安宅」の勧進帳、「木曽」の願書と並んで、三読物と呼ばれていて、いずれも重習(=長い修練を積んだ後に習得と上演が許されるもの)です。

シテが起請文を読み上げるシーンですが、実際には何も書いていない白紙を手に持って読みます。勧進帳ならば何も書いていないものを読むという設定だからそのまんまだけど、起請文の場合は何かデタラメでもいいから書いてあった方がいいんじゃないの?と思いましたが、能はイメージで鑑賞する芸能ですから、観客の方も、そうね、何か書いてあるのよね、と想像しながら観るお約束です。

シテは直面(能面をかけていない)で、私は脇正面最前列で起請文を読むシテの真ん前だったため、表情がよく見えました。すると、ちゃんと目線が文字を読んでいるがごとく動いているんですよね!そうするように師匠から習うのかもしれませんが、面をかけている時はきっと顔は動かしても目線までは動かしませんよね。直面ならではの細やかな演技にちょっとした感動!ガラスの仮面で北島マヤがパントマイムでティーカップの持ち手を持つとき、手がテーブルから浮いている!と驚愕されたシーンを思い出しました。マヤ、なんておそろしい子!(わかる人しかわかりませんね。笑)

さて、話はワープしますが、最後に正尊がたくさん家来を連れて討ち入りしてきます。正尊と家来9人がぞろぞろと橋懸かりに登場します。橋懸かりに入りきるのがちょっと窮屈なくらいぎゅうぎゅう詰め(+_+) 全員、直面です。今日はイケメンのツレが多くて眼福でした(笑)本舞台上には、義経、弁慶、静御前、義経の家来2人、その他に、地謡8人、囃子4人、後見2人いますんで、一時は舞台上が29人にもなります。登場人物、多すぎでどこ見たらいいかもうわかりません(笑)

全員集合したところで正尊勢vs義経勢の斬り組がはじまります。斬り組というのはわかりやすく言えばチャンバラのことです。能にゆったりしたイメージをお持ちの方にはチャンバラ?って思われるかもしれませんが、あるんですよー。しかも、正尊の斬り組はかなり派手でアクロバティックな型の連続に、初めて見る人はたぶんビックリです!

正尊の郎等が次々と斬られていきます。正尊勢の方が人数多いのに、義経側のたった2人しかいない家来に簡単に斬られていきます。まあ、水戸黄門の助さんと格さんのようなもんですね(笑)
時代劇なら斬られた後は、その場に倒れて動かなくなるか、斬られたぁ~という体でフレームアウトするかだと思いますが、能の場合は「今斬られて死んだよ」というお約束の型をします。それが、飛び安座だったり、前方宙返りだったり、仏倒れ(直立したまま後ろに倒れる)だったり、とにかく驚くほどの派手な型!下手すれば怪我をしかねない危険ワザの数々です。

正尊の郎等のうち最後に斬られた姉和光景は、前方宙返り+仏倒れと二つを連続でこなしました。仏倒れは床直前まで後頭部が下がっていたのに着地するときはちゃんと背中から着いていました。ま、背中からでもかなり痛そうですが・・(>_<) 能楽師さんの運動神経は想像以上に優れているようです。

正尊の家来が全員倒された後、正尊と弁慶の一騎打ちになるんですが、最初二人とも長刀を振り回して激しい斬り合い、しまいに二人とも長刀を捨て、相撲のごとく取っ組み合いを始めます。今日のワキ弁慶は人間国宝・宝生閑さま、年初に体調を崩されていましたが、今日は速い動きも多く、長刀を振り回したり、最後には取っ組み合いまでなさって、もう完全復活と思ってよろしいですね!?閑さま贔屓のワタクシといたしましては、感無量でございます~(T_T)

最後に弁慶が正尊を押しつけて勝ち、二人の家来が正尊に縄をかけて連行するんですが、その連れて行かれ方がまた仰天。正尊は斜めに仰向け気味に身体を預けるような体勢で二人の家来に抱えられ、三人並んでものすごい勢いで橋懸かりから幕に走り込みます。まるで連れ去られた宇宙人のようでした(笑)

最初の能が「采女」という典型的な夢幻能(霊的存在が主人公)であり、いかにも能らしい世界観が表現されていました。終始ゆったりした流れで2時間以上かかる曲ですので、お能に慣れていない方にはちょっと忍耐がいるかも(^_^;) 今日は若手中心の出演者で構成され舞や謡も瑞々しくとても良い舞台だったと思います。

対照的に「正尊」は現在能(現実世界の出来事を描写)で、シテやツレも能面はかけず(生きてる人間だから)、時間も短く登場人物が多くて動きが派手で、初心者にもお勧めの演目です。私もこの手の能は好きでよく観に行っており「安宅」(勧進帳)なども大好きです。次の「花影会」(11月)は「安宅」を上演するそうです。ご興味がある方はいかがでしょう?歌舞伎の勧進帳と見比べてみるのも面白いと思いますよ!

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平家物語朗読教室マンツーマン

平家物語朗読教室。本日は諸般の事情によりマンツーマン指導を受ける幸せに預かりました(*´▽`*) あい先生独り占め♡ 私だけへのアドバイス。何という贅沢なレッスン!時間もたっぷりなので、たくさん読むことができ、たくさんアドバイス頂きました。
数々のアドバイスの中でも本日一番のツボは「声の塊の真ん中を突き出して先端を尖らす」でした。何のことやら?と思われるかも(笑)でも私はこの言葉を聞いただけで、どう読めば良いのかがすーっと飲み込めました。そして実践もできたと思います。あい先生の表現力はいつもすごいなぁと思います。言葉の力でニュアンスをしっかりと伝えてくれる指導方法は私にとても合っているみたいです。
貴重な学びの時間をありがとうございました。二人だけの授業もとても楽しかったですが、次回はクラスのみんなと一緒にまた和気あいあいとやりたいで~す\(^_^)/

金子あいの「平家物語」ブログ: 4月のクラス日程が決まりました!

能舞台の広さについて考えてみた

過日、自宅の部屋が狭すぎて仕舞の練習場所が確保できないという悩みを投稿いたしましたが、今週、お稽古場で実際の能舞台の広さを意識したお稽古を行いまして、舞台は思っていたよりかなり広いんだなぁ〜と実感しました。

能舞台における本舞台部分(正方形のところ)は、一般的に京間三間四方と決まっております。一間はおおよそ畳の長辺+αですから、ざっくり18畳分ということになりますネ。江戸間ですと畳がもっと小さいので21畳分以上にもなります。

京間の一間は6尺5寸ですので、1尺を0.303メートルとして計算すると、能舞台の一辺の長さは、
6.5×0.303×3=5.9085(メートル)
従って、能舞台の面積は、
5.9085×5.9085≒34.91(平方メートル)
となります。

ちなみに私の住んでいる浅草のマンションの専有面積は32平方メートル。

・・・ということは。

稽古するスペースがないという以前に、能舞台より狭い家に住んでいるということに軽くショック!!

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※写真は喜多能楽堂です。あのスペースがあれば生活できちゃうんですね。(笑)

奉納 靖国神社 夜桜能

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先週4月2日(火)~4日(木)に開催され、私は第二夜を観てきました。
初日は雨天のため会場が日比谷公会堂に変更されましたが、第二夜と第三夜は、無事、靖国神社の能舞台で上演されました。

その頃巷では歌舞伎座新開場で盛り上がっていましたが、私の頭の中は夜桜能でいっぱい。初日と二日目は天気が気になって気象情報サイトを数分おきに見ては気を揉み、三日目は前夜の余韻にひたっていて、3日間全く仕事に身が入りませんでしたね~(←おバカ)

観能当日。その日は前夜からの嵐がやまず、昼過ぎまで激しい風雨に見舞われ、能舞台での上演が危ぶまれましたが、4時少し前に靖国神社で開催決定との報を受け、いそいそと帰り支度を始める私(早すぎるっつーの。笑)

<第二夜演目>
舞囃子「安宅」
狂言「文荷」
能「船弁慶」

桜の花は嵐ですっかり散ってしまったのだろうな~と半ば諦めていましたが、桜たちまだまだ頑張っていましたよ。ライトアップもされて幻想的な雰囲気。雨はすっかり上がっていましたが、風がまだかなり強かったので、時折、突風が吹き桜吹雪が濃紺の夜空に舞い、それがまた何とも綺麗でした。

最初に火入れ式がありました。靖国神社の神殿より御神火が運ばれ、松明に移されて、本舞台の左右に篝火が灯されます。
粛々と・・と言いたいところですが、マイクアナウンスがちょっと不粋だったかな。式の進行が逐一説明され、火入れ奉行を務めるお偉いさんの名前が紹介され・・おそらく後ろの人が見えにくくて何をやっているかわからないから必要なのかもしれませんが、テレビの中継でも見ているようで厳かな気分はちょっぴりそがれます。

さて、火入れ式が終わると、いよいよ舞台が始まります。
篝火は二箇所のみでしたが、本舞台と橋懸かりに電気の照明が点灯されました。それが明るすぎて、もはや薪能の雰囲気ではなくなります(笑)

最初の舞囃子では、紋付き袴に肩衣を付けたシテ、地謡、お囃子が登場。裃姿のシテが花吹雪の中で舞う様は、あたかも江戸城での儀式を見ているようでした(時代劇のイメージ。笑)能舞台の上にも桜の花びらが落ちていて、風流でしたなぁ~。

狂言には、万作さまがご登場。お年を召されていますし、年初に体調も崩されていたので、この寒さなのに大丈夫かしらん、と心配しましたが、お元気にお茶目に演じられていました。面白かったぁ。たくさん笑いました。

休憩を挟んで、いよいよ「船弁慶」です!誰が見ても何度見ても絶対に面白いキングオブザ能演目。でも毎回新しい発見があります。今日はどんな船弁慶になるのだろう?期待が高まります。
おシテは宝生和英さん。宝生流の若き宗家です。嵐に負けず若々しく元気いっぱいに演じたという印象です。

静御前(前シテ)が舞っている最中に、橋懸かりからひっそりと萬斎さまご入場。橋懸かりのすぐ側に座っていた私はついついチラ見(コラ、ちゃんとシテの舞を見なさい!笑)。あれ?何かちょっと怖い顔している?寒い!って怒っているのでは?たしかに他の演者さんに比べて狂言の装束は少々薄着な感じです。

後場がすごーく良かったです!凪いでいた海が突然荒れ始め、平知盛の亡霊(後シテ)が登場、という筋書きなのですが、本物の嵐との相乗効果満点!いまだ舞台の上に吹き抜ける強い風が演者の装束を翻しはためかせ、あぁぁ、本当に嵐の中で船に乗っているように見えますぅぅ!!
ゴォォォォォーーーという上空の風の音が、荒れ狂う海上での義経弁慶vs平家亡霊の壮絶な戦いを効果的に盛り上げます。強風が知盛の黒く長い髪の毛(黒頭)を逆立てます。強風のおかげでより恐ろしい形相の知盛、一丁上がりです!演者さんらの迫真の演技もありましたが、自然の力も手伝ってたいへんドラマチックな舞台となりました。

会場ではひざかけのレンタル、使い捨てカイロや温かい飲み物の販売、お手洗いへの速やかな誘導など、防寒に対するサービスが充実、また、無料の雨具配布、イヤホンガイドのレンタル、プログラムの客席販売など、至れり尽くせりのサービスで、会場スタッフの方々の応対もとても親切で気持ちが良かったです。

天候が荒れて寒かった第二夜とは打って変わって、第三夜は春らしく暖かく穏やかな天候の中で舞台が行われたそうです。やはり年初に病床にあった宝生閑さまもご出演なさったそうで、もうすっかりお元気になられたようですね。こうして夜桜能は無事3日間の幕を閉じました。来年こそは満開の桜の下で観られたらいいな!

夜桜能@靖国神社 写真集

水曜日に奉納靖國神社夜桜能(第二夜)を観てきました。昼間、暴風雨だったので、予定通り行われるか心配しましたが、午後3時頃には雨も上がり、神社内の能舞台で無事上演されました。すっかり葉桜になると思っていましたが、桜の木もまだ頑張ってましたよ。お能の感想はまた後日書きます。とりあえず写真だけアップいたします。