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狂言大曲「狸腹鼓」

萬歳楽座で、野村萬斎さまの狂言「狸腹鼓」を拝見。一子相伝として重く扱われている秘曲。昨年NHKのドキュメンタリー番組でその大曲に挑む困難さが取り上げられていたし、暑苦しそうな着ぐるみで身を包んで狸の面をかけ、特殊な足使いで素早く移動したり、跳躍したり回転したり…見た目の上でもこの曲の大変さが素人にも少しは理解できるけれども、それでも狂言の一曲である以上、観る方はそれを重々しく感じることなく、軽やかな気持ちで最後に、あぁ面白かった、楽しい舞台だった、と思える方が良いように思う。
昨日はまさにそんな舞台を見せて頂いた。狸の仕草はとても可愛く愛おしく見えたし、命を取ろうとしていた猟師まで一緒になって腹鼓を打ちながらごろごろ回転する楽しい場面から一転して、狸が一匹残って身重のお腹をさすりながら月を見上げるラストシーンは切なさと温かさで心に染みるものがあった。
なお、この後に上演された能「羽衣」はこれ以上ないくらいの豪華な出演陣で眩しすぎて目が開けていられないほどでした!!(いや、ちゃんと観てましたとも!)