友人が出演する琵琶の演奏会に行って参りました。渋谷のバリカフェで。琵琶とバリ島って不思議な組み合わせですよね。
琵琶といっても、平家物語の琵琶法師みたいのではないようです。
先週、別の場所で薩摩琵琶の演奏を聴きました。平家物語の「祇園精舎」やおなじみの「さくら」を演奏したのですが、まぁ琵琶のイメージそのままでした。「さくら」では咲いた桜も散るところまでいっちゃいそうな激しい感じの演奏でしたよ(笑)
今回は筑前琵琶のようです(違いはよくわかってないです。汗)
しかも、創作音楽!だそうな。どんなのでしょうか!?わくわく((o(´∀`)o))
<第一部>ナカムラユウコさん
「赤い蝋燭と人魚」
このお話は、子供のころに読んだことがありました。原作は小川未明さんという「日本のアンデルセン」と呼ばれた作家が書かれたそうで、それにナカムラユウコさんが曲をつけ、語り、歌い、演奏します。お話を読んだときはあまりに幼かったのでなにやら悲しい話だったという記憶しかなかったのですが、琵琶の演奏と共に聴いて、悲しさが何倍にもなって押し寄せてきました。そしてそれ以上に恐ろしさが何倍にも!やはり怖いお話には琵琶の音色は合っているなぁ~~~。
民謡三題
「五木の子守唄」
「祖谷の粉挽き唄」
「朝日のあたる家」
五木の子守唄はよく知られているメロディーとは違うバージョンでした。実際に地元で唄われている節だそうです。祖谷の粉挽き唄は労働歌だけど詞(ことば)がキレイなので気に入って歌っているとナカムラさん。「朝日のあたる家」はアメリカ民謡だそうですが、琵琶ととてもよく合っていました。
<第二部>藤本はるかさん
ここで我らがはるかちゃんの登場!いぇーーーい!\(o^▽^o)/
「月とあざらし」原作:小川未明
前述の「赤い蝋燭と人魚」と同じ作家の作品です。先ほどの「赤い蝋燭~」は怖い終わり方でしたが、このお話の最後は救いがあってホッとしました。前半は寒々とした北の海で子を失ったあざらしが寂しいと訴えるシーンが続くのですが、後半、あざらしのために楽しいものを与えたいと願った月が見た、人々が笛や太鼓で踊るシーンでそれまでとガラッと曲調が変わり音楽が俄然楽しく!琵琶で楽しい曲調の演奏は初めて聞きました。イメージとしてはウクレレで奏でる曲のような。琵琶でハワイアンもいけそうだわ~。
「虔十公園林」原作:宮沢賢治
いい話だなぁ~。宮沢賢治といえば「銀河鉄道の夜」「雨ニモマケズ」などの有名作品しか思い浮かばない私ですが、こういう短編もあったのですね。
知恵おくれの虔十(けんじゅう)が杉の苗を植えて林を作るが、うまく育たず冗談を真に受けて下枝を刈ると枝がほとんどなくなって明るくがらんとした林になってしまった。しかし子供たちの格好の遊び場になり、虔十は後にチフスで亡くなってしまうが、この林で遊んで育ち立派になった大人たちが林を残すことにして、その公園林がその後も多くの人々に本当の幸せとは何たるかを教えたという話。
このお話は知らなかったので、はるかさんの語りで聞けて良かったです。良い作品に出会うためにも琵琶の語りは一役買うなぁと思いました。
<第三部>ナカムラユウコさん/藤本はるかさん
「二人静」
おぉーーー、偶然にも3日前にお能で「二人静」を観てマイブームが来ているワタシには嬉しい曲目であります!
正月に菜摘女が若菜を摘んでいるとどこからともなく一人の女が現れ、自分の跡を供養するよう神官に伝えることを求める。菜摘女が名を尋ねると答えず、疑う者があらばそなたに取り憑き名を明かすと言って去る。菜摘女が神社に戻り神官にそのことを告げるが、つい疑う言葉を発してしまう。そのとたん最前の女が菜摘女に取り憑き、自分は静御前とほのめかす。神官は静御前ならば舞って見せれば跡を懇ろに弔おうと言う。菜摘女が舞の装束をつけ舞い始めると、全く同じ装束を身につけた女が現れ一緒に舞い始める。現れた女は静御前の亡霊であった。静の亡霊は再び神官に回向を頼み消え去っていく。
お能では能面をつけた二人がぴたりと動きを揃えて同じ舞を舞うことから非常に難易度が高い演目とされています。さて、琵琶演奏ではいかに?
ナカムラさんが静御前の亡霊、はるかさんが静御前に取り憑かれた菜摘女のお役です。
ナカムラさんが語る静御前は、吉野山で捨てられて疲れながらも気品と気高さを持ち続けている雰囲気が出ていました。はるかさんは最初は素朴な乙女の菜摘女だったのが、取り憑かれた瞬間、声の調子が変わり、周りの空気がさぁーっと変わって。このあたりは演劇的な感じです。さすが平家物語朗読で鍛えられています!
言葉づかいは古めかしく謡曲の詞章に近い感じです。でも詞がすんなりと入ってくるのは音楽のせいもあるのでしょう。二人の語りが重なり合い琵琶の合奏が始まったとき、能の相舞のように息がぴたっと合っているのがわかりました。二人の合奏は静御前の無念や悲しみにあふれていました。二人の静が寄り添って舞う姿が見えたような気がしました。
「祇園精舎」
ここでスペシャルゲストのご登場!アフリカの打楽器を演奏される方だそうです。
まず、楽器の説明がありました。仏事で使われる鈴(リン)(=シンギング・ボウルというそうです。へぇ~!)や、アフリカの子供たちのおもちゃが起源のお手玉のような楽器、口琴(「僕らの世代ではど根性ガエルでお馴染み」とおっしゃっていましたが、お若く見えるのにおいくつなのでしょ?笑)などが紹介されました。
琵琶といえば平家物語。先日、薩摩琵琶で「祇園精舎」を聞いた時は、ほぼイメージ通りのおどろおどろしい演奏でした。
しかし今回は!始まってみてびっくり!これはまさしく「ロック祇園精舎」であります!!
祇園精舎の!祇園精舎の!祇園精舎の鐘の音ーーー(いぇーーーー)!!
琵琶ですがまるでギターのようなリズム。ディープパープルのごときリフです。かけ声も、ワンツースリーフォーだし(笑)
めっちゃノリノリです!演奏者さん方も楽しそうです♪諸行無常感がどっかに吹っ飛んじゃう感じですが(笑)まあいいんです♪もう最高に楽しかったから!\(^o^)/
アフリカ打楽器奏者さんが参加されることが決まって、リズム入れよう!ということになったんだそうです(byはるかちゃん)。この自由なノリがまた良し(^_^)v
本当に失礼ながら、琵琶って暗い曲ばかり演奏されているイメージがあったので、今回は目からうろこが落ちました。やりようによって何でもアリだなって思いました。一番前のかぶりつきの席で観ていたのですが、本当に楽しくてあっという間の2時間でした♪
お二人の着物姿もとてもお似合いで素敵だったです。
琵琶と語りと夢幻の世界
~花を散らすと見る夢は春の弥生の琵琶ものがたり
2014年4月6日(日)15時半~
@バリ カフェ モンキーフォレスト(渋谷区)
琵琶演奏と語り:ナカムラユウコさん、藤本はるかさん