ワキ方の名人、宝生閑さまが亡くなられた。
お能を観始めた頃からずっと憧れの人だった。
メロディを奏でるような音楽的で朗々としたお謡が大好きだった。
近年はお声が小さくなられてはいたが、舞台でお姿を拝見すると安心した。
何年前だったか出番を終えられ能楽堂から一人でお出になった閑先生にばったりお会いしたことがある。
私はとっさに「こんにちは」とお声をかけたところ、私のことなどご存じである由もないのに、優しい微笑みで会釈を返してくださってとても感激した。
もうあのお姿を二度と拝見できないと思うと悲しくて淋しくてどうしようもない。
今年の八月には三年ぶりとなるご流儀の会が催される予定となっていて閑先生のご出演を楽しみにしていたが、それも叶わぬ夢となってしまった。
下掛宝生流の能楽師さんの中には直接存じ上げている方も何人かおられるので、皆様の心境は如何ばかりかと思うと胸が痛む。
悲しい、、、、、。
閑先生、どうか天国でも安らかに。
能舞台に閑先生の面影を追いそうで、しばらくは能楽堂に行くことも辛くなりそうです・・・。