炎のマエストロ、コバケンこと小林研一郎さん(指揮)と日本フィルハーモニー交響楽団の、初心者にもなじみやすい選曲のクラシックコンサートシリーズです。曲の合間にマエストロのわかりやすいお話も入り、毎回とても楽しい音楽会です。
今回は、民族色あふれる音楽をテーマに、チェコ、ハンガリー、ロシアの音楽が多く選曲されていました。どの曲も限りなく美しく勇壮でもの悲しく…。東欧の音楽は長く凍てつく冬を連想させる気がして、故郷の北海道を思い出します。
チャイコフスキー・バイオリン協奏曲ニ長調、第一楽章の盛り上がりでもう胸にこみ上げるものがあり、目頭が熱くなってきます。バイオリン・ソロの南紫音さん、素晴らしい演奏でした。しかし、ワタシ的には第一楽章で気持ち的に盛り上がりすぎてしまい、第二楽章ではすでに抜け殻のようになっていました。すみません_(_^_)_
マーラー交響曲第5番第4楽章。翌々日にせまった3年前の忌むべき日の悲しみにあふれている、とマエストロ。鎮魂の意味をこめて選曲・演奏されたのですね。その言葉に感化されたのか曲のデキが良すぎたのか、後ろの席のお客さんがめっちゃハナすすって泣いてました。単なる花粉症かもしれませんけど?しかし、私はこの曲を聴くとどうしても条件反射で「ベニスに死す」の世界に入ってしまいます。東北ではなくヴェネツィアの海岸を思い出していました。ああ、タジォー。
最後の曲はお待ちかね、ボレロです。いろんな場面でよく聴いていますが、生オケで聴くのは久しぶりです。
マエストロのお話、人生は寄せては返す波のようなもの。最初のスネアドラムのチッチキチ、チッチキチ、チッチッ、と規則正しく繰り返す音が、心臓の鼓動を表しているかのようだ、と解説。そこへ最初のテーマがフルートで入ります。そのテーマは打ち寄せる波で人生の営みを表し、もう一つのテーマが立ち向かうもの、欲望のようなものではないだろうか、と語られました。よくわからないけど、ウンウンそんな感じがしますぞ!
徐々に盛り上がっていき、いよいよ最高潮に達したときに光が見えます!とマエストロ。そこで客席に向かって合図をしてくれると予告。その予告通り、一番盛り上がるところでマエストロは振り返り客席に向かい左手を高々と差し上げました!
ボレロが終わった大喝采の拍手の中、マエストロ、客席へ挨拶をして、お礼を述べ、そのまま終わるような雰囲気に。あれ?アンコールは?という客席の様子にマエストロ、「ボレロのあとにアンコールというのはいかがなものか…と思いますので…」と、ボレロのクライマックス、終盤の1分間を再度演奏。確かにボレロでこれだけ盛り上がったあとにできる曲はないですよね~。なかなか粋な計らいだと思いました。
マエストロは今度はさらに大きく振り返り完全に客席に体を向け天高く手を差し上げました。ここで客席からヤンヤヤンヤの拍手が起こるかと思いきや、さすがにクラシック音楽のお客さんはお行儀が良いようで各自静かに心の中で盛り上がります(二回目なんだから拍手しても良かったような気がするけど~)。
マエストロ、翌日からハンガリーへ発ち、1ヶ月間ハンガリーのオケを指揮するそうです。それで今年は日本の桜が見られないだろう・・・と桜を贈ってもらったそうな。ホールのエントランスに飾ってあったらしいのですが、いったいどこにあったのでしょう!?私の目は節穴なんでしょうか??それが見られなかったことだけが心残りです・・・ショボ――(´-ω-`)――ン
平成26年3月9日(日)
コバケン・ワールド Vol.6
@サントリーホール
指揮とお話:小林研一郎
バイオリン:南紫音
日本フィルハーモニー交響楽団
コンサートマスター:木野雅之
ドヴォルジャーク:スラヴ舞曲第1番
チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲ニ長調作品35
<休憩>
ブラームス:ハンガリー舞曲第1番、第4番、第5番
マーラー:交響曲第5番より第4楽章
ラヴェル:ボレロ




