五月花形歌舞伎@明治座(前編)

本日は明治座に五月花形歌舞伎(昼の部)を拝見して参りました。

ワタクシ、能や文楽はしょっちゅう観に行っていますが(中毒)、歌舞伎はせいぜい年に1回くらいしか観に行っていません。なので、あまり詳しくなくて、たまに観に行くとこれまで観たことはほとんど忘れてしまっていて、歌舞伎を初めて観た人のようにいつも新鮮な感覚でいられます。また、能や文楽と似ていることも多いですが、微妙に違っているところがまた特に面白かったりします。そんな初心者の感想を長めに書いてみました(文中のウンチクは公演プログラムかイヤホンガイドの受け売りです)。詳しい方にはアホな感想に見えると思いますが、温かい目でご覧いただき、逆にぜひいろいろ教えてください。

1.歌舞伎十八番の内「矢の根」
主人公は曽我五郎時致(市川右近)です。ふむふむそれならお能にも出てくるしお話は知ってるぞ、と思って見ていたら、正月に宝船の絵を枕にうたた寝する話に展開して何やらのんびりな雰囲気。五郎は冒頭で七福神の悪口を言っちゃってるのに宝船の絵でいい初夢を見ようとしちゃうの?と突っ込みを入れたくなります。この七福神への悪態つきは言葉によって悪霊を鎮めるという意味があるそうです。

舞台上には五郎と、チョンマゲで裃姿の人が二人います。この人達は後見なのだということにややしばらくしてから気づく(遅い)。チョンマゲしてると何かの役の人かと思っちゃうんです。お能の後見は現代風のヘアスタイルで地味に紋付き袴なので(たまに裃の時もあるけど色は地味だし)劇中人物ではないとすぐに認識できるけど、歌舞伎の後見って存在感ありすぎなのよねー(慣れるとどうってことないのか?)。

ところが!その後出てきた大薩摩文太夫(中村亀鶴)が、後見と全く同じ格好をしているのでワタクシは混乱します(x_x) もう一人後見が出てきたって思っちゃたよーー。

五郎が寝転ぶときに、後見が五郎の下に入っちゃったのにビックリ!大きなカツラや帯の形が崩れないように支えているんだそうです。

五郎がうたた寝を始めると、ヒュ~ドロドロ~~、と幽霊が出てくる時のお馴染みの効果音が。そして上手側から幽霊(?)がすべるように出てきます。五郎の兄の曽我十郎祐成(市川笑也)です。十郎は父の敵の工藤の館に囚われているので救ってほしいと告げ姿を消す。幽霊じゃなくてまだ生きてました・・・。

五郎は飛び起き、夢枕に立った兄を救うため支度を始めます。後見が二人がかりで仁王襷という太い綱を五郎に装着します。この綱は子どもの体重ほどの重さがあるという解説でしたが、いったい何歳の子どもなのか説明がなかったので重さは結局不明。とにかく重くて結ぶのが重労働ということが言いたかった模様。

その間、三味線がどんどん早弾きになり緊張感が高まります。邦楽演奏隊(大薩摩太夫+三味線)は上手側にいますが(この場合も床って言っていいのか?)、二人いる三味線さんのうち一人は弾かないでじっと舞台上を凝視しています。弾いている三味線さんと二人の太夫は真っ直ぐ前を向いているのに一人だけ横を見ているのが奇妙な感じです。しかし、じきに仁王襷を締め終えた後見の一人が上手の方を向いて合図をしますと、よそ見していた三味線さんが弾き始めました。そっか、合図を待っていたんですね。よそ見とか言ってすんません。_(_^_)_

支度を終えた五郎の家の前を、大根を積んだ馬をひいた馬士が通りかかります。五郎は緊急なのでその馬を貸してほしいと頼みますが、商売道具なんでと断られます(だよねー)。結局、無理矢理に馬を奪ってしまうんです(んな、乱暴な!)。そして、猛々しく名乗りを上げ、積んであった大根の一本をムチ代わりにして(笑)、五郎は駆け出していくのでした。(幕)

お正月が舞台の祝祭劇。荒事は派手でカッコイイですね。とても歌舞伎っぽくて楽しめました♪

後編は次回に。

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