翁について

「翁」について、ざっくり解説

※お能に馴染みのない方にもわかりやすいように、あえて省略・言い換え等を行ったりしています。また流儀によって異なる部分もあります。なお、明らかな誤りがある場合はご指摘いただければありがたいです。>有識者の方

「翁(おきな)」というのは特別な演目で、能・狂言の形式が確立した時代より遙か昔の形態を今に伝える、能にして能にあらず、神聖このうえない神が登場する神事です。正式には「式三番(しきさんばん)」と呼びます。

「翁」の上演中は、観客は見所(観客席)への一切の出入りを禁止されます。これは観劇ではなくあくまで神事だからです。もちろん演者の集中のためもあるでしょうが、観客も荘厳な儀式に共に参加しているという位置づけです。

演者たちが能舞台に現れる前から既に儀式は始まっています。神聖な火で生活し、祭壇を整えお清めをし、楽屋は女人禁制となります。(但し、時代を下ると共に儀式は簡略化されてきました)

能舞台での奏演も普通の能とは様々に異なっていて特殊です。

演者は、列をなして橋懸かりを渡りゆっくりゆ~っくり登場します。ただでさえ能の登場はスローなのですが、翁の場合はさらにゆっくりです。先頭は面箱持と呼ばれる役で、能面が納められた箱を恭しく掲げて歩みを進めます。その後、シテの大夫(後に翁の役を演じる)が続き、他の演者が続きます。静寂の中、全員が舞台上に揃うまでの長い時間、緊張感が高まります。

お囃子と地謡、後見は、素袍裃に侍烏帽子の第一礼装(室町時代の武士の服装)です。(普段は紋付袴)

翁では小鼓が3人登場します。他の芸能では珍しくないですが、能では通常小鼓は1人ですので、3人での演奏はとても華やかです。

普段の能の謡は古語でわかりづらいながらも普通の日本語ですが、翁では大夫が何やら呪文のような全く意味のわからない詞「どうどうたらり・・・」(流派により微妙に異なる)を謡うことから始まります。演者が正面席に向かって座ったあと、深々と頭を下げて礼をするのも珍しいことです。

演者は能面を舞台上でつけます(通常の能では能舞台に現れる前に既に面をつけていますので珍しい光景です)。最初は人間なのですが、能面をつけることにより神格化するのです。面をつけた瞬間、神が舞い降りるのだと想像してください。舞い降りた神は、天下太平・国土安穏・五穀豊穣を言祝ぎ、祝舞を舞います。

まあ、アバウトに説明するとこんな感じです(省略しすぎ?三番叟出てこないし。笑)。真面目に全部書くとすごい量になるので、この辺にしておきます。専門的解説は世の中にあふれてますし、興味があればいくらでも知ることができます。ともかく百聞は一見にしかず。一度ぜひご覧になってみてくださいな。

実は成人の日に「翁」を観る予定だったのですが、例の大雪でトラブルに巻き込まれ開始時間に間に合わず!涙を呑みました・・・_| ̄|○
ですから昨日は念願の「翁」を観られて感無量でした!!!(まぁ、正月ならどこかで観られるのでそんなにレアでもないんですけどね 笑)

個人的には丹波篠山の篠山神社で元旦の0時から奉納される「翁」をぜひ一度観てみたいと思っているのです。
参詣客が見守るなか年明けと同時に行われる神事、御神酒が振る舞われ、おひねりが飛んだりして非常に趣深いらしいです(聞いた話)。
屋外で真冬ですから当然すごく寒いらしいんですが、そのあと、お宿で熱燗とぼたん鍋(=猪鍋)が最高とか!(結局、目的はそれかい!?笑)

okina

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