語る楽器「琵琶」@和gaku庵

下町の風情あふれる谷中にひっそりとたたずむ日本画家アラン・ウエストさんの画廊で、薩摩琵琶のレクチャーに参加してきました。

先日友人の琵琶の演奏会に初めて行ったときに琵琶の奥深さを知ってしまい、もっと琵琶に触れてみたいと今回の参加を決意。
(友人の演奏会の模様はこちらに詳しく→琵琶と語りと夢幻の世界

講師は川嶋信子さん。和服姿がよくお似合いのお綺麗な女性です。
演奏するお姿はまるで弁天様のようです。お美しぅ~(*´▽`*)
公式ホームページはこちら↓
薩摩琵琶奏者・川嶋信子公式サイト

琵琶についてはほとんど何も知らなかったので今回はとても勉強になりました。以下、講習の内容から一部をご紹介。

日本の琵琶

琵琶にはたくさんの種類があって、現代の日本においてよく演奏されているのは薩摩琵琶と筑前琵琶。元々、琵琶は大陸から伝来した楽器ですが、日本に入ってから独自の発展をしてきました。そのため現代の日本の琵琶と中国の琵琶(ピパ)は材質、音質、奏法など異なり、全く違う楽器と言ってよいそうです。

歴史について

雅楽で使われる楽琵琶、平家物語でお馴染みの平家琵琶、という系譜を辿り、盲僧琵琶へ。盲僧琵琶とは目の見えないお坊さんが檀家を回って演奏するために使っていた物。背中に背負うために小ぶりだったようです。そういや琵琶法師って盲目の僧侶でしたよね。そして、盲僧琵琶は地域により大きく筑前盲僧琵琶と薩摩盲僧琵琶に分かれて、薩摩盲僧琵琶は武士のための薩摩琵琶となり発展して現代に至ります。(一方で筑前盲僧琵琶は現代の筑前琵琶の起源となります)

演奏方法について

楽琵琶などは横にして演奏しますが、薩摩琵琶は立てて演奏します。薩摩琵琶は大きな撥(バチ)を用いた激しい演奏が特徴です。撥は大きな二等辺三角形の頂点に小さな扇がついたような形をしていて、三角形の部分を握り、扇状の部分に小指をかけます。撥で弦をベベンとはじくお馴染みの弾き方の他に、撥で弦をしごいて「きゅるきゅる」「しゃーー」というような音を出したり、胴の部分を撥で叩いて音を出したりする奏法も行われます。撥が大きいのはそういった奏法に対応するためでもあるんですね。
また、元々武士の精神統一の手段として使われていたという琵琶。そのため、万一敵に襲われても撥を投げつけて敵を撃退できるように大きい撥となったという説があったとかなかったとか・・・(笑)
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薩摩琵琶と筑前琵琶

さて、私、薩摩琵琶と筑前琵琶にどういう違いがあるのかこれまでよくわかっていませんでした。その疑問の答えも今回明らかに。
まず、材質が違います。薩摩琵琶は桑の木で作られていて、筑前琵琶は桐の木で作られています。堅い桑の木で作られている薩摩琵琶だからこそ叩きつける奏法が適していると言えます。ちなみにこれだけの大きさの一枚板を切り出すには樹齢100年以上の桑の木が必要だとか。非常に貴重なものですよね!
また、筑前琵琶は明治以降にできたもので、薩摩琵琶と三味線の中間のようなものだそうです。薩摩琵琶は、歌う→演奏→歌う→演奏…という構成の曲ですが、筑前琵琶は三味線音楽のように歌いながら演奏する曲が多いようです。

曲について

平家物語に代表されるように題材が物語である曲が演奏されることが多く、歌うというより、浄瑠璃のように「語る」と言う方がふさわしい音楽です。歌詞は謡や浄瑠璃と比較するとわかりやすかったです。耳で聴いただけですんなりと理解できました。文語ではありますが、作られたのが最近だからなのでしょうか。大正時代に琵琶が大流行し、かつては琵琶歌の作詞家がたくさん活躍していたが今は全くいなくなってしまったと川嶋さんも残念がっておられました。

今回演奏して頂いた「西郷隆盛」と「本能寺」はどちらも人の最期を描写している曲。明るい曲はほとんど無いそうです。激しい演奏が特徴ですが哀愁漂う音色もまた心に染みいります。曲の構成は、歌ってベベーン、歌ってベベーンの繰り返しなのですが、ベベーン(歌なし)の部分が思った以上にかなり長いです。
演奏を聴いて気づいたのですが、この長い琵琶ソロの部分があることによって、聴く人が語りの内容を反芻したり情景を想像したりできるようになっているように思われました。「本能寺」では信長が館に火を放ったという語りの後、撥で弦をしごいて音を出す奏法が繰り返されるのですが、ここで火が燃え広がっていく光景が目前に広がるような感覚にとらわれました。琵琶は単なる伴奏楽器ではなく、心理描写や情景描写に重要な役割を果たしていることがわかります。

締めくくりに会場の全員で平家物語の「祇園精舎」を歌いました。歌詞カードも楽譜も無く「オウム返し」で一度だけ教わり、琵琶の演奏に合わせてみんなで合唱しました。「祇園精舎」は朗読教室で習いましたが、歌うのは初めて。にもかかわらず結構上手に歌えたような気がします(^_^)

<講演メモ>
和gaku庵(和文化サロン)語る楽器「琵琶」
2014年10月15日(水)@繪処アラン・ウエスト
講師:川嶋信子(薩摩琵琶 鶴田流)

能楽五人囃子「能の来た道、日本のゆく道」

皆既月食が観測された日、国立能楽堂で、能楽五人囃子「能の来た道、日本のゆく道」を拝見して参りました。

講演ということでしたが、トーク、ワークショップ、実演で構成されていて、リラックスしたムードで堅苦しくなく飽きさせない内容でした。

オープニングはお囃子方の四名で「獅子」(石橋)を演奏。能は眠くなるというイメージを払拭するため(?)この選曲で元気よくスタートです!

大倉源次郎さんが中心となってお話しなさいました。源次郎さんは見た目はシュッとしていてカッコよくて演奏するときの真剣なお顔も凜々しいのですが、実際にお話しなさるととても気さくで面白い方。大阪人だから?サービス精神が旺盛で会場の笑いを誘うコメントも織り交ぜながら楽しいトークが進みます。ダジャレを言ってもオヤジギャグに聞こえないところはイイ男の特権ですよねぇ(*^_^*)

雛人形の五人囃子について。能舞台での並び方と同じで向かって右から、謡、笛、小鼓、大鼓、太鼓。覚え方は、音を出す位置が口から近い方から順に並ぶということです。へ~。そういや子どもの頃、右端のこの人だけなんで楽器持ってないんだろう?ってずっと思ってました。能を見るようになってから初めて謡だと気づいて、この人意味不明だったけどバンドで言えばボーカルじゃん!と思った記憶が(^_^;)

次に各楽器についての解説。能楽師さんたちは「お道具」と呼び、単なる楽器を超えた大切なものとして扱っているそうです。

能の笛は能管と呼ばれており、音程の取りにくい構造になっております…みたいな説明が源次郎さんからありまして。ところが…この一噌幸弘さん、能管で楽ラクと音程を取ってしまう稀有な才能の持ち主でして…。笑点のテーマやちびまる子ちゃんの踊るポンポコリンを披露(しかも全フレーズ。笑)。笛でメロディーを吹くなどごく普通のことのように思われますが、能管でそれやっちゃうのはスゴイんですよ!たいへん特殊な才能の持ち主です。幸弘さん、もっと吹いてもっとしゃべりたそうでしたが~(笑)

小鼓と大鼓は桜の木の胴に馬皮が麻紐で締め上げて張られています。材質が同じなのに全く音色は異なります。締め上げる強さが全然違うそうです。小鼓はバラっと分解してすぐに組み上げることができますが(源次郎さん実演)、大鼓は力一杯締め上げるため、組み上げるのに10分くらいかかってしまうとか(だから実演は無しよ)。
また小鼓は5年10年100年と年数が経つほど良い物に育っていくものですが、大鼓の革は消耗品で数回の演奏で新調しなければならないのだそうです。今講演では言及がなかったのですが、小鼓の革は湿らせて使い、大鼓の革は乾燥させて使う、というのは良く知られている話です。同じ材質なのに対照的な楽器ですよね。

一方、太鼓は欅の胴に麻紐で牛皮が張られています。太鼓を載せる台は又右衛門台と呼ばれているそうです。又右衛門さんという方が考案されたからとか。だらんとぶら下げると人間の形をしていてユーモラス(^o^)

囃子方は事前に合わせるためのお稽古するのかというとそうではなく、お互いのかけ声が合図となる決まり事があって、いきなりでも息を合わせられるのだそうです。かけ声だけで合わせられることを示すために、小鼓と大鼓がお互いが見えないよう背中合わせとなり演奏を披露。見事に決まりました!

一通り解説と実演が済んだところで観客席も体験のお時間です。グーにした左手に右手を当て右肩の位置まで持ってきて小鼓を打つマネをします。かけ声もかけます。そう、エア鼓です(笑)。 これは別のワークショップでも体験したことがあるのですが、一人一人にお道具を持たせる必要もなく手軽にできて楽しい体験です。しかもホンモノの小鼓の音に合わせての合奏。気分上がりますよ♪

後半はシテ方のワークショップ。解説は観世流シテ方の坂口貴信さん、能楽界きってのイケメン能楽師さんです。能舞台の説明、能の演目の種類についての説明の後、能面の解説と装束付けの実演など。
演目のオススメを問われてですね、貴信さん「能には『神・男・女・狂・鬼』という演目の種類があり、自分に好みに合った演目を選ぶことです。『女』は最も動きがゆっくりで時間も長い…最も能らしいとも言えますし、能楽師としてはとても大切な演目ですが…」…はっきりおっしゃらなかったですが初心者の方は「女」の演目は難易度が高いのでなるべく避けた方がいいとおっしゃりたかったのでは。わかります~。私もよく夢の世界に行ってます(笑)

解説の後は観客席の謡体験です。オウム返しというお稽古の方法で、貴信さんの後について観客全員で謡を練習。「高砂」を謡いました。一度お稽古したあと、お囃子方に入って頂き全員で謡います。おぉー、これはかなり気分が良いですネー♪ その後、貴信さんによる舞囃子「高砂」の実演です。貴信さんは舞姿がたいへんお美しいです。イケメンのうえ舞上手♡ 眼福でございました~(〃▽〃)

解説で印象に残ったお話をいくつか。

能舞台上の結界の話。シテは装束をつけて縦板が張られた三間四方の本舞台で演じます。それに対し、本舞台の後ろ(鏡板の前)にある横板が張られた後座は場面からいないものとなることを意味し、囃子方や後見などはここに座っています。シテもこの位置に入ると場面から一時いなくなったことを意味します(だから見て見ぬふりしてくださいね~)。
ところで、囃子方は実はつま先の部分は縦板にかかっているんだそうです。体の前半分はお芝居に参加しているという位置づけなんですかね~。お囃子の演奏もシテやその他の役者の心象描写(演技)の一部とも考えられますものね。

橋掛かりについて。普通(歌舞伎などの)花道は、客席の方に向かっていますが、能舞台の橋掛かりは必ず客席から離れるような角度で設置されています。花道が観客(=人間の世界)に近づくのに対し、橋懸かりの向こうにはあの世(=人間の世界でない)があるという意味合いからだそうです。この世のものでないナニカが、あちらの世界から橋掛かりを渡ってやってくるんですね~。

再び源次郎さんのトークのお話に戻ります。能の来た道。はるか神話の時代から明治維新、現代に至るまで、能の源流と歩んできた歴史について。源次郎さんは能の演目には平和の祈りが込められているとおっしゃいます。能には戦いを題材にしている演目が多いし戦いが当たり前の時代に作られているので、私は平和への祈りが込められているとは考えたこともありませんでした。歴史の表面だけを見ると人類は何千年も戦いや争いを繰り返してきて、戦いはこの世から無くならない人間の性や業のようなものという気がしていましたが、平家物語を読んでいると、戦うことの苦しみや悲しみがよく書かれています。平家物語はどちらかといえば戦争ドキュメンタリーのようなリアルな描写ですが、これが能になりますと、戦いで死んでしまった武将が浮かばれない霊になって現れて、戦いの悲惨さや苦しさを切々と語ったり、地獄の苦しみから逃れたいために回向を請うなど、戦いなんて良いことないぞ~やめとけオーラ出しまくりですものね。

足利義満、豊臣秀吉などの時の権力者に擁護されて繁栄することになった能が、徳川家康の時代になり社会を武力から文化へシフトするため、諸国大名に能をやらせて式楽として確立させた。元禄の頃には印刷技術が発達し謡本が出版されて庶民も謡を嗜むようになりさらに裾野が広がった。そのため明治維新となり全国から集まった人々がお互い方言で話して通じなかったところ、能や狂言の言葉で互いに話しかけることで通じたりした。明治維新以降の人々の交流の拡大に一役かったのではないか、という説はなかなか興味深いものでした。

日本のゆく道。若い人達にも観て頂き日本文化を通じて平和な世の中を願いみんな仲良く暮らして行きましょう。という締めでした。

出演者陣は豪華だし、とても内容が濃かったし楽しかったです♪(^o^)

ジャポニスム振興会 東京公演
能楽五人囃子「能の来た道、日本のゆく道」
平成26年10月8日(水)国立能楽堂

出演者
大倉源次郎(小鼓)
一噌幸弘(笛)
安福光雄(大鼓)
観世元伯(太鼓)
坂口貴信(観世流シテ方)

ナビゲーター
中村暁

鏡板に描かれている老松は石高によって松の立派度が違うらしく。国立能楽堂の松は江戸城の能舞台を復刻したのだそうです。だからあんなに立派なんですね~。
鏡板に描かれている老松は石高によって松の立派度が違うらしく。国立能楽堂の松は江戸城の能舞台を復刻したのだそうです。だからあんなに立派なんですね~。

謡曲会

お能の発表会でした。
単衣のシーズン、昨年の発表会の時と同じ着物を着るつもりだったのですが、前日のお稽古に着ていった赤い着物を見た母の「その着物の方がいい!」という鶴の一声で急遽変更することに。その着物は私が着付けを習い始めたときに練習用に母からもらったもので、帯もその時に一緒に送ってもらった紅葉の柄の名古屋帯をすることに。しかし奇しくも発表会の仕舞の演目は「紅葉狩」。着物の色も帯の柄も演目にピッタリと見に来てくださった皆様の評判も上々だったので、この着物にして本当に良かったです。

ところが最近半幅帯ばかりしていて、お太鼓久々だった上に、この名古屋帯が少々長めでしかも変なところに折り目が付いてしまっていたので、結ぶのにえらく時間がかかり、発表会に遅刻しそうになってヒヤヒヤしました(^^;)

発表の方はというと、仕舞「紅葉狩」は前日のお稽古でシテ謡の詞章をど忘れしてしまい意識しすぎてしまったのか、本番では音程が上ずってしまいました。舞の方はなんとか一通り舞えていたようです。後で師匠にお伺いしたところ、特に型を間違えたところはなかったとのこと。隅まで歩くところもう少し先まで歩くべきというご指導だけ頂きました。

素謡「土蜘蛛」は胡蝶の役でした。初めての弱吟で難しかったですが、上手に謡えると気持ちの良い役どころ。上手く謡えたと思います。土蜘蛛は登場人物も多くて謡っていてとても楽しかったです(胡蝶は前半しか出てきませんが…^ ^ ;)
もっと上達したらこの曲の地謡を是非やってみたいです。

ちなみに前半だけ謡って後は聞いているだけの状態になったとき、そんなに時間が経っていないのに足が痛くなって終わったときに痺れて立てなくなったらどうしよう~とそればかり考えていました。板の間に二時間とか座りっぱなしの地謡って凄いんだな~。

ともかく何とか無事に終わり、母と伯母、それにたくさんの友人達も見に来てくださって、本当に幸せでした。発表会の直前1ヶ月くらい思うように練習時間が取れず柄にもなくナーバスになっていたのですが、師匠を始め皆様の励ましやご声援のおかげで本番では舞台を心から楽しむことができました。皆様、応援ありがとうございました!

ギエムのボレロ@東京バレエ団創立50周年祝祭ガラ

シルヴィ・ギエムは百年に一人の逸材とたたえられ長きにわたり世界の第一線で活躍し続けてきたバレエダンサーです。

超有名なカリスマダンサーですが、ワタクシ的には特に熱烈なファンというわけではなく、同い年なので何となく親近感があり、日本で公演があるときは時々ふらりと観に行く程度のゆるいファンでありました。

最近彼女は来年末に現役を引退することを表明しました。そのことはテレビの一般ニュースでも大きく取り上げられました。

故モーリス・ベジャールが振り付けしたボレロはギエムの代表作ですが、彼女は一度この作品の上演を封印しました。しかし東日本大震災復興支援など特別の機会にのみ踊っています。

今回の公演チケットをギエムが引退を表明する前に既に手に入れていたワタクシ。今回もギエム姐さんの踊りを観たかったというのもありますが、何と言っても音楽のボレロが私にとって一番大好きな曲だからであります。

ワタクシ事ですが、最近仕事が忙しすぎて、気がついたらゴハン食べながら寝てたとか、もしくは帰宅したら寝床直行で泥のように爆睡という毎日…。やりたいことが思うようにできないストレスで全てのモチベーションが下がり、もうどうでもいいや~というネガティブ思考に陥っていました。

力が出ない~元気をくれ~。そんなときに私が聴く曲はボレロであります。ギエム姐さんも言ってますがボレロにはエネルギーがあり勇気を与えてくれます。曲が徐々に盛り上がっていく様は天に向かって上昇するエネルギーを感じます。

で、迫力を感じたいのでチケットは一階最前列をチョイス。発売日から結構日がたっていたのに良席がまだ十分に残ってました。その時はバレエってあんまり人気ないのなーと思っていてのほほーんと構えていたのですが…。ここで事件が!

仕事に忙殺されるうちにチケットを受け取りに行くことをすーーーっかり忘れていて、受取期限が過ぎてせっかくの予約がキャンセルされてしまったのです!バカバカ私の大バカ!!!(T_T)

その頃にはギエムの引退が報道されていて、既に全席完売となっていました。あぁぁぁーーー、一巻の終わりだぁーーー_| ̄|○

しかし捨てる神あれば拾う神あり、私みたいにキャンセルになった人がいたみたいで、早起きしてチケットサイトをチェックしたら若干の空席が!何とか3階席の前の方をゲットできました(*´-д-)フゥ-3

そんなこんなでいろいろありましたが本日無事にギエム姐さんのボレロを拝見することができました。

いやぁ===素晴らしかったぁーーーヾ(*´∀`*)ノ

来年引退が惜しまれるほど、まだまだ綺麗で元気でしなやかで躍動感あふれる姐さんの踊り。あぁぁ幸せなこの時間が終わって欲しくないという想いで食い入るように舞台を見つめる。ボレロの音楽の盛り上がりも手伝って最後には感極まり涙が出てきた。終わった後はギエム姐さん囲んで出演者総出のカーテンコール何度も何度も何度も…。客席の照明がついてもカーテンコールは続いた。お客さんも次々と立ち上がりスタンディングオベーション拍手喝采!

元気出たーーーーーー\(o^▽^o)/

ありがとうギエム姐さん、これで明日の休日出勤(しかも深夜まで)も頑張ることができます!!!

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大入り袋の中身はソーラーライト
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終演後にこの場所でパーティ?が行われるようで準備がされていた。

アリスのクラシックコンサート@日生劇場

7月21日(海の日)に、日生劇場で催されたアリスのクラシックコンサートに行って参りました。

日生劇場が親子で本格的な舞台芸術に触れられることを目指して1993年から続けているファミリー向けの催し「日生劇場ファミリーフェスティヴァル」の一環です。

今回は5人のスターオペラ歌手がご出演され、ファミリー向けといえども一般向けのコンサートに全く引けを取らないクオリティの高さ。それをS席でも大人4000円(子どもは2000円)で楽しめるというのは破格のお値打ち公演であります。

<あらすじ>
歌を憎んでいるハートの女王から魔法で動物に変えられてしまった4人の男性たち。おかげで動物の鳴き声でしか歌えなくなってしまいました。しかし、どういうわけかアリスと手をつなぐと元の美しい声で歌うことができます。
ハートの女王の手下の警備隊長に追われてアリスも魔法にかけられそうになりますが、警備隊長が反対に魔法にかかってイヌになってしまいます。
皆の魔法を解いてもらうためハートの女王のお城に赴いて歌の素晴らしさを訴えるアリス達。魔法は解けるのでしょうか?

出演歌手は男性4名(バス、バリトン、テノール、カウンターテナー)、女性1名(ソプラノ)という5つの声。女性のアルトはおりませんでしたが、カウンターテナーはだいたいアルトと同じ高さの声なんだそうです。アリス(ソプラノ)を取り巻く人々(=魔法で動物に変えられてしまっている)が全員男性ということで、このキャストでバランスが良いようです。

男性の4名はそれぞれ、ゾウ(バス)、ウサギ(バリトン)、ネコ(テノール)、トリ(カウンターテナー)で、それぞれのキャラがとても似合っていました。トリは調子が良くて快活、ネコはキザでクール、ウサギは朴訥で何故か侍言葉(笑)、ゾウはのんびりしていて低音が素敵すぎ(*^_^*)

主人公の女性は毎年アリス役をなさっていて、あまりに演技が上手なので女優さんなのかなと思っていたら、この方も歌手だったのですね。見た目も少女のようで活き活きとしたコメディエンヌぶり、アリスはハマリ役です。しかも歌い始めるとそれはもう素晴らしいソプラノで惚れ惚れしてしまう歌声でありました。

そして我が師匠の女優・金子あいさま♡ 今回、前半は警備隊長としてご出演。アリスを追っかけ回して走る走る、舞台上のみならず客席の通路もすごい勢いで走りまくるε=ε=ε=┌(o゚ェ゚)┘ 同年代の私としては「転ばないでー(≧д≦)」と祈る思いでしたが、それでも私よりちょっぴり若いだけある(笑)、元気いっぱいに走りきりました。

警備隊長は魔法でイヌに変えられてしまい、その辺からドタバタなコントのような展開となるのですが、あいさんはそのコミカルな演技をとても楽しんでおられるご様子でした。

後日聞いたのですが、警備隊長、開演前にしれっとロビーに立っていたとか。ホンモノの警備員さんと信じてトイレの場所を聞く人がいたり、チビッコたちに怪訝な顔で見つめられたりして、面白かったみたいです。開演ぎりぎりに駆け込んだ私もしっかり警備隊長に見られていたそうで!ひゃー、全然気づかなかったです、一本取られました(笑)

そして後半、あいさんは本領発揮、ハートの女王様でご登場。ウエストをきゅっと締めて胸元の谷間♡を強調した上半身と巨大なレースのひだ襟、大きく膨らませたロングスカートのドレスはいかにも女王様というゴージャスなものでしたが、ロングスカートの前が少し開くようになっていて中からフリフリのミニスカートとハート柄のタイツを履いた脚線美がチラ見えしていたのが何ともキュートでございました(*´▽`*)♡

今年は前回まで好調だった「気に入らないね!」という決まり文句が台詞になかったのが残念でしたが「歌は人を幸せにしない」と言って歌を禁じていた女王様がアリスと仲間達の働きかけで戸惑いながらも少しずつ心を開いていく場面が今回のクライマックス。昨年はもっと強くて怖い物知らずの女王様でしたが、ちょっぴり弱さも見せて人間味が増した女王様もとても良かったです。

また、今回特に素晴らしかったのが舞台セット。白く巨大な、キノコの形や四角い形をしたオブジェだけが舞台上にセットされているのですが、そこにアニメーションや実写の映像を投影することで次々と状況を変えて見せます。そう、最近注目されているプロジェクションマッピングというものです。東京駅やディズニーランドのシンデレラ城でも使われたものですね(わたしゃ見てないですが…(^_^;))。

白く巨大なキノコに映し出された子どもの描く落書きのような可愛らしい小さなキノコたちがもにょもにょ動いたり色が変わったりしてとても楽しいのです♪ アリスと仲間達が手をつないで歌うと、無彩色に近かったキノコたちがどんどん明るい色に変化して、アリスが「見て!一緒に歌うと世界がこんなにカラフルになるよ!」と言って魔法にかかって歌うのを諦めかけていた仲間達を励まし、女王様の心を溶かそうと働きかける姿はとても感動的でした。

オーケストラは神奈川フィル。指揮者もオケの皆さんも全員キノコの帽子をかぶっていてとても可愛らしかったです。指揮者は「シキノコ」、オケは「ガッキノコ」…ってダジャレだし(笑)

音楽は子ども向けの曲ばかりではなく本格的なオペラのアリアもあって(しかも原語!)なんかこんなに安くお手軽に本物の歌曲楽しめちゃっていいのかしらん?ともったいないぐらい。

観ているチビッコたちもコミカルなお芝居の場面では無邪気に大声で笑っているのですが、音楽が演奏されるときちんとおとなしく聴いていて、よほど小さい子でない限りは、質の高いものは子どもにもしっかり良いと伝わるものだと思いましたよ。

観客席も一緒にみんなで歌うコーナーもあって、子どもも大人も誰もが知っている曲を全員で歌うと会場が一体となるこの楽しさはファミリー向けコンサートならではの雰囲気。

一般向けのコンサートでは周囲に気兼ねして子どもは連れて行きづらいと思われる親御さんも多いと思うので、このようなコンサートがもっと増えるといいですね。ファミリーのみならず、大人のグループやカップル、お一人様も楽しめるコンサートだと思いました。このフェスティヴァルには過去には歌舞伎や狂言も上演され、今年はこれから落語・バレエなどが控えているそうです。

私は来年もアリスが上演されて、金子あいさんがハートの女王でご出演され、そして名台詞「気に入らないね!」が再び飛び出すことを大いに期待しているのであります。日生劇場さんよろしく頼みます♪

《公式サイト》アリスのクラシックコンサート 5つの魔法の声

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「観〇光」鎌倉セミナー対論会

北鎌倉の浄智寺で行われた、「観〇光」鎌倉セミナー対論会に行って参りました。

(第1部) 対論会(ついろんかい)テーマ「芸術の原点を語る」

第1部は著名な建築学者と浄智寺ご住職による対論会。「芸術の原点を語る」という興味深いテーマでした。偉い先生のお話は私にはちょっと難しかった。大学の授業を聞いている感じ。途中で少し気が遠くなってしまいました(^_^;)
しかし、ご住職が語られた「鎌倉は世界遺産に認定されなかったが、我々が日本の文化に誇りを持ちそれを発展させていくことができればそれでよい。日本には国宝という制度もある」というお言葉には全く同感でした。世界遺産認定を「外部の人間が決める美人コンテストのようなもの」と例えられていたのは言い得て妙で思わず膝を打ちました。また、現実問題として世界遺産に認定された場合に生じるであろう様々な問題に対して住民にも葛藤があり、住民の理解を得られるためにはまだ行政の対応が不十分ということも語られていました。

(第2部)「観〇光展」出展作家有志による小作品と制作道具の展示、制作舞台裏の話

第2部は参加型のセミナーで楽しかったです♪ 作家さんの小作品と制作道具を間近で見せて頂き、作家さんご自身から作品と道具の説明をしていただきました。

ご出演は、彫刻/大隅秀雄さん、木彫/加藤巍山さん、表装/麻殖生素子さん、絵画/中堀慎治さん。それに、観〇光の発起人である故・瓜南直子さんの作品展示。

普段見ることのない制作道具の秘話がなかなか面白かったです。特に印象に残ったのは、最近は道具を製作する職人さんが激減かつ高齢化していて、また効率化を優先して工程を省くなどの原因で品質も昔より低下しているというお話。
表装の麻殖生素子さん曰く、和紙を漉く業者が気がついたら次々と廃業していたり、屏風の木枠を作る職人さんで一番若い人が70代とか…。
絵画の中堀慎治さんが語られた、納得のいく筆を作ってくださる職人さんが既に亡くなってしまった、職人さんがご健在な間に自分が死ぬまでに必要な筆を買いだめておいた、という逸話は、驚きと共に伝統を継いでいくことの難しさをひしひしと感じさせられるお話でした。

個人的には彫刻の大隅秀雄さんのわずかな風でゆらゆらと動く機械じかけの作品が好みです。金属が素材なんですが、天秤で重さを測り絶妙なバランスを保つようよく計算されています。バイクのパーツを使っていたりして見た目にも楽しい作品が多いですね。

木彫の加藤巍山さんは仏像などの制作をなさっていますが、仏師というとノミをカーンと打ちこんで激しいイメージがあるんですが(ドラマなどでのあくまでイメージです。笑)物腰が柔らかで穏やかそうな方。刃は職人さんにオーダーするが柄の部分は自分に体に合うよう自作するとか(これは以前に能面打ちの方も同じことをおっしゃっていました)、ノミを打つゲンノウは一般的な木製を使うより金属製を使う方が少ない力で済むとか、へぇ~。

他にもいろいろと興味深いお話がたくさんありました。作品制作の裏話などをお聞きしたことで、作品自体を観る目も変わってきそうな気がします。

「観〇光」の本展示会は来年行われるとのことです。楽しみにいたしましょう♪
観〇光 ART EXPO
http://kanhikari.com/

以下、お寺と制作道具の写真を掲載します。作家さんのプロフィールと作品については上記のウエブサイトを見てくださいね。

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浄智寺に入ります~。

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彫刻/大隅秀雄さんの制作道具、パーツ。
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天秤で重量を測る。一分の狂いも許されないのだ。

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表装/麻殖生素子さんの制作材料。素材は和紙。高価な和紙を使っているそう。

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屏風の模型。ちょうつがいが和紙で作られているため、すき間ができない。
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木彫/加藤巍山さんの制作道具。ノミ、彫刻刀、ゲンノウ。柄の部分は自分の体にフィットしたものを自作。
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絵画/中堀慎治さんの制作道具。 膠に鯉の浮き袋を使用。料理屋さんで処分されるものを乾燥させて作る。

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金箔。100%の金箔は作れない。金のみだと結合が弱いため。純度が低いほど銀の含有量が高いので酸化しやすくなる。そのため作品には酸化止めを施す。
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筆は全て同じ型の筆を使用。穂先は狸の腹の冬毛を使用。制作には穂先のみを使用するため一つの作品を制作するのにある程度の本数は必要。
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自分に合った筆を製作している職人さんは既にお亡くなりになったとのこと。これは買いだめした最後のロット。
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浄智寺のお庭も素敵です。

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建物の内側からしか撮影しませんでしたが、茅葺き屋根なのです。

大阪を初観光

5月に職場を異動してから、ブログを書く時間がほとんどなくなってしまいました。忙しい合間にいろいろ観に行っていて、書きたいネタはたくさんあるというのに(涙)

先日、師匠の舞台を観に京都に行ってきたんですが、そういえば大阪をちゃんと観たことがない。そうだ大阪に行こう。念願の通天閣や文楽ファンとしてはたまらないお初天神も見られて楽しかったです♪ 次回はぜひ泊まりで行って食い倒れたいと思います(笑)

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大阪駅前です。大阪駅の広さにビックリ!
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空中庭園があるそうです。次回は行ってみたい。
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たくさん列車が見られます!\(o^▽^o)/(←鉄子)
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近代的な駅をちょっと出ると昔ながらの高架下。
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ビルの上に観覧車!
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曾根崎警察署の交番。このあたり一帯の地名が「曾根崎」らしい。
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いい感じのアーケード街。
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文楽人形のお初さんの看板が!(*´▽`*)
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防犯の垂れ幕がやたらでかい。
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こんなビルの間にお初天神が?どうやら裏口っぽい。
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お初天神でお参り~。
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時節柄、茅の輪くぐり。
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生々しい・・・。
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お牛さま?
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イラストデザインコンペで選ばれた作品らしいです。
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お初と徳兵衛が見えてきました。
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お初徳兵衛ゆかりの地の碑。
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お初と徳兵衛の像。恋愛成就や恋人との幸せを願うたくさんの人々がお参りに訪れる聖地。悲恋で終わってしまったけど、恋に殉じた姿が若者達の手本になっているのでしょうか。
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お昼ごはんは、柚子の香り豊かな夕霧そば。
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豪華に天ぷらもつけてみたよ。
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あべのハルカス!通天閣の三倍の高さなんだって。
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大阪市立美術館。建物が素敵。月曜日でお休みでした~。
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通天閣が見えてきた!
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商店街を行きます~。
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あちこちにビリケンさん。
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これが通天閣だ!TVでよく見る光景~。
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美味しいらしいです。次は食べに来よう。
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大阪はいつでも広告がでかでかしている。
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入口への通路がなぜか電車。
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ビリケンさんと♡
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天満天神繁昌亭。本日の出演は鶴瓶さん!上方落語の寄席はここだけなんだって。へぇ~~。
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天満宮にやってきました。(←繁昌亭のすぐ隣)
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天満宮をお参り。
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大阪に来たらやっぱりたこやきだよね!
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今年初のかき氷。宇治金時、やさしいお味。

日経能楽鑑賞会「咲嘩」「求塚」

日経能楽鑑賞会は、日本経済新聞社が開催する喜多流の友枝昭世さんと観世流の浅見真州さんのおシテで同じ演目を二日間に分けて競演する会で、今年で第八回となります。狂言についても同じ和泉流ではありますが、野村萬さん、野村万作さんがやはり同じ演目でそれぞれおシテを勤めます。比べっこが好きな私には嬉しい会ですが、平日で開演時間も早いということで、なかなか両方観るのは難しく。今回は一日目の喜多流を観に行って参りました。

狂言「咲嘩」(さっか)

太郎冠者が主人に伯父を連れてくるよう命じられたがひょんなことから咲嘩(詐欺師)を連れてきてしまう。主人は咲嘩を穏便に帰そうとするが、太郎冠者が馬鹿正直さを発揮して主人をヤキモキさせる話。
野村万作さまが演じる太郎冠者は設定では馬鹿キャラなんだけど、最終的には主人をおちょくっているような流れになっていきとても面白かったですぅ~(*´▽`*)

能「求塚」(もとめづか)

《ざっくりあらすじ》
二人の男に求愛された女が態度を決めかねて二人を勝負させるが決着がつかず、女は自らの罪を感じて入水する。女は地獄に墜ち責め苦に見舞われる。旅の僧が女を成仏させようと祈りを捧げるが・・・。

このお話、たぶん観た人ほとんどが感じることは「女は地獄に墜ちるほど悪いことしてないじゃん!」…だと思います。

女は二人に結婚相手としての決め手がないことから、生田川の鴛鴦を射た方の求婚に応じると言います。二人が射た矢は同時に一羽の鴛鴦に命中します。あらあら困った、決まらない。ここでPK戦サドンデス方式なら決まるまで何度でも対決させられますが、そう何羽も鳥を射るわけにもいきませんよねー。女は鴛鴦を犠牲にしてしまった罪悪感から自らの命を絶ってしまうのです(だったら最初からそんな勝負させなきゃいいのにね…(´ヘ`;))。

入水した女の遺骸が引き上げられ、求塚に葬られます。女の死を知った二人の求婚男たちは、塚の前で刺し違えて二人とも死んでしまいます(←ここちょっと不思議です。なんであんたらまで死ぬの!?)

自殺した女は地獄に墜ちます。女はなぜ地獄に墜ちなければならなかったのでしょう。当時の仏教思想では、そもそも女は成仏できないものらしいですよ。女であること自体が罪であると考えられていたのです(んまぁ、理不尽な!ヽ(゜Д゜)ノ)。ましてや罪もないオシドリを愛を試す道具にして殺してしまい、男二人を手玉に取り(?二股かけてたわけではないんですけど)終いには死なせてしまった罪は重い。それで地獄に墜ちてしまったのでしょう。

地獄で女は二人の男の霊から責められ、犠牲にしたオシドリから攻撃され、そのうえに様々な八大地獄の責めに遭います。

女は思ったでしょう。「なんで私がこんな目に!?」たまたま二人が同時に求婚してこなければこんなことにはならなかったのです。輝かしい未来が待っているはずだった若く美しい女性には思いも寄らなかった運命。晴天の霹靂とはこのこと。

現代なら、どちらも振ってしまうか、とりあえず二人ともとつきあってみて良い方を選ぶ、ということもできたでしょうが(笑)

さて、お能の方ですが、おシテは人間国宝の友枝昭世さまです。好きな能楽師さんの一人です。求塚は重い曲ですが過去にも何度か勤められている模様。

前場は菜摘女の姿でツレ2名と一緒に登場してきます。旅の僧(ワキ)が求塚の所在について尋ねますが、さあねぇ~わからないわ、アタシたち忙しいのよん、と軽くあしらわれたり。この辺、キャピキャピとした(←死語?)若い女のグループがおじさんをからかっている(?)感じで季節も早春で明るい雰囲気です。

ツレとワキのやりとりの間、シテは何やら曰くありげな様子を醸して佇んでおります。

ツレ2名が退場してシテだけが残り、なにゆえアナタだけ残ったの?という僧の問いに、女が昔話を始めますが、最初は他人事のように語っていたのが、実はそれは私の話なのよ~という流れになり、空気が一変します。(この辺、二人静で静の霊が憑依する展開に似ています。同じ菜摘女だし~)

自分の話を語り終えた女は舞台中央に設置された作り物(求塚)の中に入ります(中入り)。

塚の中のシテがお着替え(=後見が着替えさせている)中、間狂言の野村萬斎さまが登場し、女と二人の求婚者の話をより詳しく説明します。要は同じ話のおさらいなのですが、シテの謡に比べるとアイの語りの方が言葉がわかりやすく、またシテの謡では語られなかった内容を若干補足していたりしますので、観客にとっては理解の助けとなります。

ワタクシ、アイが出てきて話し始めると前場の緊張から解き放たれ少しリラックス気分になり、姿勢を崩して体をほぐしたり、時には居眠りしちゃったりすることもあります(狂言方の皆様、ごめんなさ~い_(_^_)_)。
しかしながら、近年の萬斎さまのアイはとてもよろしいので常にしっかと観ております。今回地謡でご出演された粟谷明生さまが「萬斎氏の語りは、単なる物着時間稼ぎの境地を離れ、ひとつの演劇として成立していた」と仰っていましたが、全くその通りだと思います。
以前にある狂言方さんが「経験を重ねるにつれ間狂言の方にこそやり甲斐を感じるようになってきた」と仰っていたことがあり、確かに派手なアクションで補えない分、語りの力量が問われる役なのかもしれないな~と思いました。

さて、お話も終わり(着替えも終わり)、後見が作り物の真後ろにいったん着座します。お囃子の演奏が始まり、じきに中からシテが謡うのが聞こえると、後見が作り物の引き回し(周りを覆う布)を外します。すると、前場では小面をかけていたシテが地獄の女を象徴する痩女という面をかけて登場します。この瞬間、シテの居場所である作り物は求塚から地獄の火宅へと変わったとみなしましょう。

痩女…。中年女の顔のように見えますが、本当は若くして亡くなった女性です。しかし地獄の責め苦に遭って弱り果てすっかり痩せこけてしまったということなのでしょう。

僧が可哀相に供養してあげますと言うと、女はありがたや~と嬉しそうにしますが、その直後、いきなり恐怖に満ちた態度に一変し地獄の責め苦を描写し始めます。ここからの昭世さまの演技は、能にしては珍しくとても写実的でありました。はっと体を引いてみたりビクっと驚くような仕草を見せたり、身体全体を使って自分の身に起きていることを一つ一つ表現していきます。

謡も地獄の責めの苦しさ耐えがたさを生々しく伝える迫力ある詞章であります。二人の男の亡霊それぞれから左右の手を引っ張られて責められ、犠牲にしたオシドリは恐ろしい鉄鳥に姿を変え、女を猛攻撃します。女は鉄鳥のクチバシで脳天を突かれ脳髄を吸い取られます(ひえぇぇ~~~~(((;゚д゚))))。逃げようとしても前は海、後ろは火焔、逃げ場がなくてすがりついた柱もたちまち炎となり体は焼かれ、地獄の鬼どもに鞭で打たれ、八大地獄の全ての責め苦を負わされ、ついには無間地獄の底に上下逆さまに落とされます。シテは必死にワキに助けを求め、ワキも読経し続けますが、願いも空しく、シテは再び火宅(地獄)へと戻ってゆきます。

地獄のすさまじさを表現するために、地謡はかなり激しい感じで謡うのかな~と予想していたのですが、今回、少々抑えめに謡われていました。ちょっと意外でしたがこれがかえって良かったように思えました。地の底から響くような抑えめの地謡が、少しばかりの罪に対して過剰なほどの罰を受けることになった不条理さや、耐えがたい地獄の苦しみが未来永劫続く絶望感をひしひしと感じさせる効果を与えていました。

私には地謡がまるで読経しているように聞こえました。実際に読経しているのはワキなのですが、そんな読経で八大地獄の罰に値する罪深さを救うことなど不可能なのだと突きつけられるかのように・・・。

一般的な能のストーリーには、シテが救いを請う→ワキが供養→めでたく成仏\(^O^)/…というパターンが多いように思いますが、その場合は地謡も元気よく謡ってパァーッと気持ちよく終わることが多いです。しかし、今回は成仏できなかったどころか、再び苦しみの世界に自ら戻っていくのですよね。地獄の責め苦の様子を恐ろしげに描写しながらも、シテの救いを求める気持ちから諦観や絶望感へ至る心の変化がよく表れていました。何とも心が痛くなる結末です。

求塚、奥が深いですよね~。比較のために二日目の観世流も観てみたかったですね。でも、あまりに救いがなく凄惨極まりない重すぎるお話なので、二日続けて観るのはちょっとエネルギーが要るかもしれません。

Musical Live 「レ・ミゼラブル」

本日はお友達で役者の橋爪紋佳さん、佐々木恭祐さんが出演する Musical Live「レ・ミゼラブル」を観るために西新宿へ。

「レ・ミゼラブル」といえば超有名でミュージカルや映画もヒットしているようですが、ワタクシ今まで一度も拝見したことがございません。小学生の時に児童向けの書籍で読んだくらいですぞ。知っていることといえば、ジャン・ヴァルジャンという主人公の名前と、教会で銀の食器を盗んだり銀の燭台をもらったりするエピソードだけ(最初だけやん!)。

自由席なのでなるべく良い席をゲットしようと開場時刻の12時半めがけて会場の関交協ハーモニックホールへ。しかし、到着すると既に長蛇の行列が!しまった、もしや出遅れたか!?

受付でチケットを受け取り、客席内に入ると既に前の方は席が埋まっている様子。スタッフの方が誘導を行っていて「何名様ですか?」との問いに「4人です」と答えると、なんと「最前列が空いております」との返答。迷わず最前列へ。1列12席しかない細長い会場、ほとんどど真ん中。ラッキー~~\(o^▽^o)/

開演時間13時、前説(?)の男性が登場し、楽しいトークで、ミュージカルライブとは?という説明や、観劇中の注意事項や拍手の練習などで観客席をなごませます(TVの公開放送みたいね。笑)。

いよいよ第一幕の開演です。

いきなり物語が始まるのではなく、まずキャストの方々が一人ずつ歌いながら登場。おー、なんか宝塚みたい.。゚+.(・∀・)゚+.゚って、宝塚も一度しか観たことないですけど(笑)

我らが紋佳ちゃん(ファンティーヌ)、恭祐くん(アンジョルラス)も最初から登場して歌います。二人とも歌上手~~(*´▽`*)

舞台がかなり近くて低いので役者さん至近距離です。歩く振動まで伝わってくる近さで臨場感たっぷり。ワタクシちょうど紋佳ちゃんの立ち位置の目の前で、気のせいかも知れないけど目が合ったような気がするの(*^^*) なんか照れる~(*/▽\*)

物語が始まりジャン・ヴァルジャンが登場し教会で食器を盗むという(私にとって)お馴染みのシーン。記憶では神父だったような気がするけど、この舞台ではヴァルジャンを救ったのは二人のシスターでした。

第一幕は主にファンティーヌの物語であります。ファンティーヌ役の紋佳ちゃん。幼い娘コゼットのために身を粉にして働き、生活苦から売春婦に身を落としながらも娘への愛は決して忘れず、最後に病にかかって亡くなるまでを精一杯熱演しました。紋佳ちゃん素敵すぎ(*n´ω`n*)

第一幕が終わり、あーー紋佳ちゃんもう出てこないのか~としょんぼりの私たち(´-ω-`)

子供の頃に読んだお話にはなかったエピソードがたくさん出てきたので、へぇ~~こういう話だったのね、と初めて知りました。

休憩後、再び前説のお兄さんが登場し、第一幕は拍手するところ少なかったですけど第二幕はたくさんありますからね~などとまた楽しいトークがあり、第二幕開幕です。

第二幕は労働階級の若者たちで組織された結社の革命活動と、そのメンバーの一人マリウス、および、ファンティーヌの娘で今はヴァルジャンの娘として暮らすコゼットの恋愛物語が中心となります。

ここからはアンジョルラス役の恭祐くんが大活躍!明治座での江戸の町人役も元気いっぱいで良かったけど、フランスの闘う革命家の役、キリッとしていてめっちゃカッコええわぁ~~(*´▽`*) しかも今回はメインの役。出番も多くて嬉しい限りです!

彼の出演した明治座のお芝居の話はこちら↓
「きりきり舞い」@明治座

何と言っても若者達が決起するシーンとクライマックスの暴動シーンが手に汗を握る展開で観ているワタクシも非常に興奮いたしました。舞台上を走り回る若い人達を観ていて、あぁ、若いってええなぁ~~(´ー`)・・・としみじみ感じておりました。世の中の変革を信じて熱く行動する劇中の彼らと、このライブに汗を流して精一杯取り組んでいる役者の彼らと、両方に対してそんな思いを抱いたのであります。

暴動シーンでは王政側のキャストは1人だけしか出てきません。仮面をかけて軽々とした身のこなし、ダンスめっちゃ上手~~~。誰!?って思っていたら、あの前説のお兄さんじゃありませんか!いったい何者なんでしょう??プログラムにプロフィールが載っていないようなんですが。いったい誰なのか?教えて、偉い人!

勢いよく決起した若者達ですが、暴動は王政側に鎮静されていき、若者達は不利な状況に立たされます。

マリウスへの想いを胸に秘めながら告げることができず、マリウスの身をかばって銃弾を受けたエポニーヌがマリウスに抱かれながら息を引き取るシーンは可哀相すぎて涙~~(T_T)

暴動でほぼ壊滅した市民軍ですがマリウスだけは生き残ります。マリウスはコゼットと結ばれ、負傷した自分を救ったのがジャン・ヴァルジャンと知ります。コゼットからヴァルジャンの過去と真実を全て聞き、二人でヴァルジャンを教会に迎えに行きます。しかし、ヴァルジャンは静かに天国に旅立つのでした。

このとき、ファンティーヌ役の紋佳ちゃんが再登場しました。天国からヴァルジャンを迎えに来たのでしょう。教会でのこのシーンはとても感動的でした。罪人として長年生きてきたが、教会で盗みを許されて以来、善人として生きることを決心し、聖人のような後半生を生きてきた。それでもコゼットが幸せになったこのときになってようやく彼は肩の荷を下ろすことができたのだなと。もう、涙が止まりません~~~~(T_T)(T_T)(T_T)

最後に役者さん達がまた一人一人自分のテーマソングを歌いながら舞台上でご挨拶です。あぁ~、宝塚を観ているようです(だから一度しか観ていないんですけどね)。

今回、ミュージカルではなく、Musical Liveと銘打たれていましたが、音楽が全て生バンドの演奏なのでした。ギター、ピアノ、ベース、ドラムスの4人のミュージシャンの皆さんが上手の舞台袖で演奏なさっていました。前方の左側に座っていたお客さんには全員見えたと思うのですが、私は右側に座っていたのでダルビッシュ似のピアニストさんしか見えませんでしたが、スピーカー近くで音の迫力はすごかったです。

ワタクシはいろんな舞台を観ても感動はしてもあまり泣くことはないんですが、今回感極まってしまった理由の一つが音楽にあったような気がします。元々の楽曲の良さももちろんありますが、どの役者さんの歌もとても素晴らしく心の奥底に訴えてくるような力がありましたし、楽器の演奏も存分に気分を高揚させてくれるものでした。音楽の力ってすごいなぁ~~と思いました。若い頃はあまりミュージカルを好まなかったんですが(タモリさんがミュージカル大嫌いと公言していた影響が大きいような気が…。別にタモさんファンじゃありませんけど。笑)これからはもっと観に行ってみたいです。

感動の幕が下り、帰り際に紋佳ちゃんと恭祐くんとも挨拶できて、記念撮影までしていただいちゃいました。本当に素敵なお舞台でした。楽しい時間を本当にありがとう!

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紋佳ちゃんを囲んで
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紋佳ちゃん、恭祐くんと。他の役者さん方にも無理矢理入って頂きました。ありがとうございました♪

5月文楽第二部「女殺油地獄」「鳴響安宅新関」

先日は竹本住大夫さんの引退狂言がかかった第一部について大真面目な感想を述べましたが、本日は別の日に拝見した第二部についてのレポートをやわらかめに書いてみます~。

女殺油地獄

《ざっくりすぎるあらすじ》
油屋の放蕩息子、与兵衛が、金目当てに向かいの奥さんお吉を油まみれ血まみれになりながら惨殺する。

文楽にはダメ男がしょっちゅう出てくるんですが、この与兵衛、私が今まで文楽で観た中で、至上最悪のダメ男です!
他のダメ男は、精神的にヤワなところがあったり、同情できる事情がそれぞれあったりするのですが、与兵衛に対しては全く共感できる余地が無く、本当に憎たらしい大馬鹿者ですた!(*`H´*)=3

私はこの演目、はるか昔に一度見たことがありました。17年前のことです。その時は、与兵衛が吉田簑助さん、お吉が故・吉田玉男さん、切場の床が竹本住大夫さんと野澤錦弥(現:錦糸)さんでした。

この配役は少し意外。簑助さんは女形、玉男さんは立役というイメージがありますので、配役逆転という感じです。お二人とも立役、女形のどちらでも器用に遣われる方ですので、まぁそんなにびっくりすることもないんでしょうが、今思い返すと結構貴重なものを観た気がします。

簑助さんの与兵衛役は結構はまっていました。女性のたおやかさを表現するのがお得意の簑助さんですが、根性が悪ぅーーい色男役もとってもお上手。本当に憎たらしくなるぐらいの徹底した悪役ぶりでした(*゚∀゚)=3

そして、その相手役となると、もう当時はつりあう人が文雀さんか玉男さんぐらいだったのでしょうなぁ。

その時の殺人シーンは今でも鮮明に印象に残っております。異様にゆっくりしていて、滑っては追いかけ、逃げては滑って、二人とも油で滑るあまりに、思うように追えない、逃げられない。追う与兵衛がこれでもかこれでもかと執拗に迫る感じが残忍さと凄惨さを際立たせていました。観る方はもどかしさを感じハラハラして、背筋が凍る恐怖心がじわじわ湧いてくるのでした~~(>ω<ノ)ノ

今回は、与兵衛・桐竹勘十郎さん、お吉・吉田和生さん、切場の床・豊竹咲大夫さん、鶴澤燕三さん。簑助玉男バージョンと比べるとはるかにスピード感があり、油で滑るシーンも、正直「滑りすぎなんじゃ…!?」と思ってしまうほど、ものすごい勢いでした。一緒に観た友人が「盗塁のよう」と申していて、言い得て妙(笑)。あれ?という間に殺人シーンが終わってしまっていて、ある意味あっさりした印象を受けましたかな。

しかしながら、人形を滑らせる技術はかなり難しくハードなものと思われます。手摺りの裏ではアスリート並の過酷な走りが課されていたようですなぁ。。。与兵衛の足遣いをなさっている人形遣いさんに手を見せて頂いたところ、痛々しく腫れていました。公演はまだ半分を過ぎたばかりでしたので、終わる頃にはもうボロボロになっちゃうんじゃないでしょうかね・・・可哀相・・・(・ω・。)

実はこの演目三回も観てしまいまして(^_^;) 最初は昔受けた印象とあまりに違っていて、あれれ?と拍子抜けな感じだったのですが、三回目に観た時は前の方の席で、人形もよく見えて、かつ、床の迫力もダイレクトに伝わる位置で、とても良かったです。さすがは勘十郎さんですなぁ。特に殺人シーン終盤で与兵衛が脇差しでぐさぐさ床を刺して這っていくシーンの狂気にはぞくぞくして鳥肌が立ってしまいましたよぉ~~~(((;゚;Д;゚;)))

鳴響安宅新関

歌舞伎十八番の「勧進帳」と同じ題材で作られた演目です。能の「安宅」が原型で、松羽目物と呼ばれ、舞台セットも能舞台を模したものです。

まず、太夫と三味線の多さに面食らいます。総勢15名!文楽廻しは三味線さんでいっぱいになり、太夫さんは舞台の奥まで連なっています。奥の方の太夫さんもう全然見えませんがな(ーー;)

舞台上で主に人形を遣う場所は舟底といい、通常の舞台床面より一段深くなっているものなのですが、「安宅」の場合は、舟底がなく床が完全に平らになっているそうな。人形の足の動きがよく見えるようにわざとそうしているらしいです。このように舟底を使わない形態は松羽目物に多いらしく、ひょっとしたら観客の目線を高くすることによって、能舞台を見上げる感覚を演出しているのかなとも思えてきます。

そんなわけで、人形遣いの腰から下がいつもより余分に見えちゃってます。人形の足が浮いたようにならないためには、少々低めに人形を構えることになり、足遣いもかなり腰を低くして遣わなければならず負担がかなり大きいようです。特にこの弁慶は派手に動く見せ所が多く、通常は出遣い(=顔を出して遣うこと)になるのは主遣いのみですが、この演目では弁慶のみ主・左・足の三人共が出遣いとなっています。今回の弁慶は、主遣い・吉田玉女さん、左遣い・吉田玉佳さん、足遣い・吉田玉勢さん。

この弁慶は足遣い卒業の役とされていて、この足遣いを立派に勤めた後、次のステップの左遣いへと出世するのだそうです。
今回足遣いを勤められた吉田玉勢さんは、既に左遣いとして活躍されている方で、十何年前にこの役の足遣いを勤められましたが、今回再びのお勤め。足遣いを卒業できる人が誰もいなかったからというわけではなく、たまたま他の配役との都合上、そうなったとのことです。玉勢さん、久々の弁慶の足、お疲れ様でしたぁ~(公演の後半日程は別の方が勤められています)。

松羽目物は太夫の語りが謡がかりだったりしますし、人形の動きにも能の所作が取り入れられているそうです。一応、橋懸かりを渡るところなどは、摺り足で歩かなければいけないらしく…、しかし、なかなか摺り足は人形には難しいようですね(地に足がついていないですもんね。笑)。歌舞伎と同じく派手な延年の舞や飛六方もありまして、お能の安宅とはかなり違っておりましたが、とても楽しく拝見しました。

着物友達のmegちゃんと♡
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金融系システムエンジニアちゅりぞうが主に趣味の伝統芸能やその他もろもろについて気ままに綴るゆるゆるブログです。